◆今日のポイント
「努力をしたら結果を数値化し→検証→自然と継続したくなる→三日坊主さよなら」
皆様こんにちは。ジュネーブ磯六です。
さぁ本日は、あの老舗中の老舗資格である簿記をISOで切取ってやろうという内容でございます。
※ISO9001ってなに?という方。まずはこちらへ↓↓
突然ですが皆様、目標を立てて行動を起こしてもなかなか継続できなかったことはありませんか?私はこの人生振り返ると絶え間なくあります。
継続しなければ目標は達成しないことくらいわかってますよそりゃ…でも正直楽をして継続できる人間になりたいものですよね。
・・・という振りです。
そうなんです、なんとその面倒くさい継続を楽にするヒントが簿記とISO9001に隠されているのです。
この記事を最後まで見ていただければ、簿記とISO9001の知識を持っていたら普段の生活にこんなに役に立つんだ!!と思っていただけます!!
※私が簿記2級、3級をどうやってパスしたかだけが気になる方は、目次の[私の簿記勉強記]からジャンプしてください。
継続の敵は[飽き]
さてさて、あまりなじみのない方にとっては簿記って経理パーソンだけが持っていればいい資格なんじゃないの?って思うかもしれませんが、そんなことはないのです。
営業職の人も数字を追いかけていますよね?売上だけ達成すればいいんですか?違いますよね?大事なのはあなたの給料や、その他費用や雑費を引いて残った可処分所得ですよね?
家計簿もそうです。給料から月の出費を引いた額を算出くらいは大体の方ができるかもしれませんが、そこから分析をして改善するには知識がないと難しいですよね?
そうなんです、人間皆数字と共に生きているのです。
私は思うのです。この世で数字を1秒でも使う全ての方々が簿記パーソンになるべきではないかと。
そうすれば数字関連の失敗をこの世から減らす一助になるのではないかと。
家計簿をつけ始めて1週間や1カ月でやめてしまう人っているんじゃないですか。(ワタシ…)その理由の一つに「数字の知識がないから評価や改善が思いつかない」というのがあります。
ISO9001の考え方の中にこういうものがあります。
「実施したら数値化して評価し、それを基に改善する」
何か行動を起こしたらそれを全部数字に変換するのです。そうすることによって結果が可視化されて反省ができ、改善点が見え、継続したいという気持ちが湧いてくるのです。
そして、より細かい数字の知識がある人は原因を深く理解でき、解決策を導きやすくなるのです。
そのために簿記の知識が必要になります。
そして、ISOの知識と掛け合わすことにより、評価、改善のプロセスが頭に入り、PDCAが簡単に感じるようになるのです。
人間はさぼる生き物です。よって、PDCAを継続したいというモチベーションが勝手に心の内側から湧き出てしまうようにしてしまえば、三日坊主からおさらばできるというわけです。
そのためには良い成果だろうが悪い成果だろうが自分が見えるところに視覚化して現れるようにするべきです。
家計簿なら家庭内全員に共有しましょう。冷蔵庫、トイレ、玄関に張り出しましょう。(来客がある時は片づけを忘れずに)
ISO9001 9.0 パフォーマンス評価
今回の簿記×ISOで見えてくるものというのはPDCAの「C」の部分の話です。
Cの細かいやり方がこの「ISO9001 9.0パフォーマンス評価」にあたります。
該当箇所を原文ママと解説に分けて交互に記載します。
※一旦簿記の話は頭の片隅によけておいてください。
- 監視、測定をする対象を確立しなければならない
解説:評価する対象のことですね。家庭や友人のグループ。仕事で言えば一つのタスクについてそれぞれについてもです。対象を決める際は適用範囲の選定を明確にすることです。
「人」「物」「金」「情報」「ノウハウ」「時間」この6項目で考えて範囲を選択してください。「人」であれば誰から誰まで。「物」であればどの部署適用するか。「金」は預金のみなのかほかの資産も含めるのか。などです。このようにすれば漏れはなくなります。
そして範囲を決めることで明確に絞り込めるので自分の中で分かりやすくなり、結果維持しやすくなるのです。
2.妥当な結果を確実にするために必要な評価の方法を先に決めなければならない
解説:監視、測定と評価は必ずしも一緒のタイミングである必要はありません。例えば簿記で言えば、毎月差異の計上をしていき、最後の年度末(例えば3月)に総差異を確定させて、原因追及に入る。という流れもあります。
3.監視及び測定の実施時期
解説:監視と測定はいつ実施するのか。年一で充分なのか、月一で実施した方がいいのかを検討します。
4.監視、結果の分析及び評価の時期
解説:3.で実施した結果をいつ評価するのかです。
この4つの行動を実践すると評価の準備が整うようになります。ISO上で言うとこの後は「9.3マネジメントレビュー」という項目に移ります。
これはこれでまた長いので、この記事の趣旨から逸脱してしまう関係で割愛いたします。また追々…
簿記掛ける・・・
簿記とは一般的に会計の基礎知識と言われており
3級を学ぶと、組織の経済活動において何にいくらお金を使ったか、または入ってきたかを記録するスキルと、その記録した表を用いた簡単な評価表の作成が可能になります。
2級を学ぶと、ビジネスパーソンが仕事で使う実務レベルの知識が身に付きますので、就職、転職にも役立ち、さらに企画書なども数字を使った説得力の高いアプローチができるようになります。
このようなことから、繰り返しになりますが経理の仕事だけでなく、営業の方も人事の方も理解していた方がよい汎用的なスキルなのです。
簿記二級の資格を持っていれば枝分かれ的に次のステップに行きやすくなるんだよ。
例えば君の目指している中小企業診断士はもちろんのこと、起業する際にも必要だし、会社の社長とまではいかなくても、出世する人は少なからず数字の知識が求められることが多いんだ。
出世意欲のない、現状維持でほのぼのしたい人にとっても必要ですかね?
もちろんだよ。さっきの家計簿の説明の通り、生きていると様々な場面で簿記の考え勝ったが役に立つ、だから極論試験をパスせずとも、知識さえあれば人生の武器になるから、少しずつでも勉強してみることを推奨するよ。
ちなみに、現状維持という言葉は聞き捨てならないがね…
これ以上掘り下げると大幅に脱線しそうだから黙っておこう…
簿記×ISO9001で確変をおこせ
もちろんこのブログはISOがテーマですから、ここからはISOに掛け合わせることによるボーナスを説明させていただきます。
「組織の経済活動において~」と前述しましたが、ISOの観点から言うと「組織とは意識的に調整された2人またはそれ以上の人々の集団」です。
なので、仕事だけではなく家計簿やコミュニティの収支計算、はたまた学祭の実行委員の方にも役立つため、結果的にどなたも簿記の知識を持っていたら得というわけです。
例えば私生活でどんな要素が役に立つのかという一例を、簿記二級の項目を用いて解説します。
CVP分析
簿記二級の範囲の中にCVP分析(cost-volume-profit analysis)というのがございます。
簡単に言えば細かくコストを分析する手法です。
この考え方は普段の生活に非常に役立ちます。
具体的には先にも触れたような家計簿然り、学祭の運営然り、言わば組織でお金を使うのであればほぼほぼ当てはまるといっても過言ではないでしょう。
ここに出てくる主要登場人物は「売上高」「変動費」「固定費」「貢献利益」「営業利益」です。
分かりやすく言うと、主人公の女の子(売上高)を二人の男(変動費)(固定費)が奪い合い、それをフォローするもう二人の男の親友(貢献利益)(営業利益)的な感じですね。まるでどこかの少女漫画のような。
すいません・・・
これが一体なんの役に立つかというと、売り上げとコストの関係を知ることで収支の判断ができ、コストを細かく分析することで複数の対策が打てるようになるというわけです。
念のため計算式を入れておきますが、流し見していただいても全然かまいません。
◇損益分岐点売上高=固定費/貢献利益率
◇貢献利益率=貢献利益/売上高
◇貢献利益=売上高-変動費
こうなります。
なんのこっちゃですよね。
私も簿記を勉強する前にこの理論に触れたことがあるのですが、当時はなんにも入ってきませんでした。えぇ、わかりますよ。
まぁ計算式はこの記事においてはどうでもいいので、先に進みましょう。
次に、先ほどの式に「変動費」という言葉が出てきました。これは費用を二つに分けたうちの片割れです。もう一つの片割れを「固定費」と言います。
それぞれをざっくり一言で説明すると
- 使えば使うほど増えていくもの→変動費
- 使う頻度関係なく金額が変わらないもの→固定費
となります。
なので、家計簿に落とし込んだ場合は(あくまでざっくりです)
◆変動費
- 日々の買い物
- 食費
- 交際費
- 水光熱費(あまり変わらないようなら固定費にしちゃう場合もあり)
◆固定費
- 家賃(家や車などのローン)
- ネットの通信費
- スマホ代(契約状況によって変わる)
こうやって出費を変動費と固定費に分けることで細かい分析ができるようになり、原因が突き止めやすくなります。
簡単な例えでいうと、費用の割合の中でスマホ代が高い割合を占めていても、目に見えるところから着手してしまい(冷房代をケチるとか、お風呂のお湯の温度を下げてみるとか)努力に対しての効果最短で大きな効果が得られない結果になってしまうという恐れがあります。
これは風呂敷を広げずに思い付きで行動してしまった結果です。ただ、ちゃんとした知識があればまず風呂敷を広げようという発想に至るわけです。
しっかりと現状分析をすることで、次の一手を見極めましょう。
ISOの観点
ここで、一旦わかりやすいようにISO単体に戻ります。
行動を評価する際は基本的に定量的(測定できるもの)でなければいけません。
測定というのは「測る」。単位のつくものです。円はもちろんですが、重さ(キログラム)や速さ(キロメートル)とかも当たり前ですが該当します。
例えば≪合格ラインが時速50キロメートル規程の道路があった場合、時速60キロメートルで走行する≫は不合格です。
安全運転で!
そしてなぜ測定できる数字が良いかというと、明確な判断基準で監視及び測定ができるからです。
例えばよく聞くのが「声掛けを徹底して部内を盛り上げ、結果部門予算達成に貢献した」といった目標の評価内容です。(本当によくあります)
この場合、確かに予算は達成しましたが、それは声掛けによるものなのか判断ができないのです。声掛けでモチベーションが上がったのか、はたまた違う要素があったのか。
声掛けと予算達成の因果関係を証明することは難しいですので、結果数値化できないため、どのように評価していいかわかりません。
次に、妥当な結果を確実にするために必要な監視、測定、分析及び評価の方法を決めます。
ようはどうなっていたら合格なのか?です。
100%達成とか、ミス0%にするとか10-0の目標にするのはよくないです。そもそもそういう考え方は現実的ではありません。
来店されたお客様を100%レジ通過させようなんてのは無理だし、契約書類の内容の不備を0%にするとかも、指示されたスタッフががんじがらめになってしまいます。
100%はあり得ないという前提で合格ラインを決めなければなりません。もちろん目指すのはいいですが、それは目標ではなく希望になってしまいます。そう言った組織は上と下ですれ違いが発生していくのです・・・
簿記も7割取れば合格。
(私は69点で落ちたこともありますけど…)
なので、段階ごとに細かい目標を決めていきましょう。
例えばミスが1ヵ月に100件中20件あったとすれば現状20%。それを1年かけて〇%まで削減したいとすれば、12分割して1ヵ月で〇%の1/12ずつ減らしていけばいいのです。
このように、ISOの考え方で簿記を覗いてみると、すんなりと掛け合わすことができ、数段使いやすい武器になるのです。
また、もう一つ簿記の考え方の中に取り込みたいものがあります。
それは引当金という考え方です。
引当金とは、簡潔に言うと「ロスを見込む」ことです。将来発生するであろう損失に備えるために、あらかじめ費用として計上しておこうということです。
これは人間の脳にも関係します。
人間の脳は忘れるという能力を持っています。それは脳がありとあらゆるものを全て記憶してしまうと、脳を動かすために酸素が脳に集まりすぎて、他の部位を動かす酸素が足りなくなり、体が機能不全を起こしてしまう(諸説あります)のです。よって、進化の過程で脳は「忘れる」という能力を身につけたのです。
よって、忘れてしまうというのは決してマイナスなことではなく、健全に生きるための術なのです。
皆様、自分のかわいいペットが〇んちしても全然怒らないですよね?なのに記憶してたことを忘れるとなぜそんなに憤るのですか?
「忘れる」をもっと愛おしく感じましょう。受入れましょう。そしてロスを見込んでおきましょう。
ようは、忘れるのは当たり前ということで、忘れたときに思い出すフックを用意しておくのです。
例えば家の鍵は玄関のドアの目につくところに置いておくとか。
私の場合は簿記の勉強をするときによくフックを使っていました。
例えば「貯蔵品」という仕分け項目をなかなか覚えられなかった時は
大事なものを倉庫に保管すること→大事な物→お金→貯金→貯蔵品!!みたいな感じで連想ゲームで引き出すようにしていました。
私の簿記勉強記
さて、こちらの章では簿記勉強中の方や簿記が気になっているけどまだ手を付けてない皆様向けに書きます。
該当しない方はスルーしていただいて構いません。もちろんチラ見していただいても構いませんよ。
・・・さて、では残っていただいた方々、ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。
ワープしてきてくれた方、いらっしゃいませ。
簿記を勉強する際、どのくらい時間がかかるのか、どう勉強したらいいのか疑問かと思いますので
実際に私が
どういう状況で
どのくらいの時間で
どの教材を使用して
受かったのかを事細かに記載させていただきます。
※大前提
私は数学が大の苦手です!!!
高校1~2年生時は5段階評価でずっと2でした。なので3年生になって必修ではなくなったため喜んで数学を外した過去がございます。
そんな私でもパスできたので、皆様なら大丈夫です!!
◆簿記三級取得の流れ
≪時間≫
2019年7月勉強開始
2019年11月筆記の試験にて合格(80点)
≪教材≫
スッキリわかる簿記3級テキスト(TAC出版)
≪勉強方法≫
朝、夜の時間を使い必ず毎日30分は簿記と向き合うと紙に書きトイレに掲出。
土日祝は3時間~5時間勉強。期間中の土日祝は遊びの予定を一度もいれてないです。
図書館の自習室がすごく便利でした。
仕事は当時毎日通勤をしており往復3時間
残業時間は月約50時間
≪ポイント≫
精算表はめちゃくちゃ嫌いだったので、とにかく各決算時の仕分けを超重点的に勉強してガチガチに暗記しました。
過去問は買わなくても大丈夫でした。
二級でも触れますが、ネット試験を受ける予定の方は必ずネット試験用の過去問を繰り返しやってください。TACの付録などに必ずついてますから。
とにかく試験当日とできるだけ環境を近づけて勉強をすることが肝要です。試験と同じ時間に過去問をやるとかも然りです。
◆簿記二級取得の流れ
≪時間≫
2020年5月勉強開始
2021年5月ネット試験にて不合格(69点)オイッ!!
2021年7月ネット試験にて合格(82点)
≪教材≫
スッキリわかる簿記-商業簿記-(TAC出版)
スッキリわかる簿記-工業簿記-(TAC出版)
スッキリうかる本試験予想問題集(TAC出版)
ふくしままさゆきさんのYOUTUBE動画全てを3周以上視聴
≪勉強方法≫
朝、夜の時間を使い必ず毎日30分は簿記と向き合うと紙に書きトイレに掲出。
平日は1時間~2時間、土日祝は5時間~7時間前後勉強。月1日~2日は遊びの予定を入れてました。
図書館の自習室はもう私の家になりました。
商業簿記はスムーズに進みましたが、工業簿記が全然頭に入ってきませんでした。
悩んでいたところふくしままさゆきさんの動画に出会い、とても分かりやすい内容で教えていただいたので徐々に頭に入るようになりました。
よって、工業簿記は2020年12月くらいまでほぼほぼYOUTUBEのみで勉強してました。
仕事はコロナ禍ということもありほぼリモートなので通勤時間は無しです。
残業時間は月約50時間(一回目の緊急事態宣言中は10時間程度)
≪ポイント≫
とにかく苦手を作らないことが肝要。苦手だと思ったらとことんやる。私は工業簿記が大の苦手だったので、YOUTUBEを何周も見て知識を刷り込んでいきました。
2021年5月に落ちたときは、まさにCVP分析を勘違いし、損益分岐点売上の計算式の貢献利益率の部分を、固定費比率にして計算してしまったため全滅…ということもありました。
そこから大きな転機になったのは教材の付録であるネット試験用の過去問です。これを何度も繰り返すことにより、ネット試験を実際にする際の感覚がめちゃくちゃ養われました。最初からやればよかったです・・・
なので声を大にして言います。
ネット試験受ける予定の人は絶対に付録のネット試験用の過去問をやって!!!
また、よく難しいと言われる連結精算ですが、これはふくしままさゆきさんのYOUTUBEが非常にわかりやすいので、見てからテキストに移った方が良いかと思います。
以上です。ご覧の通り、数学が苦手な人間でも機械的にひたすら勉強していけば、意外とどうにかなるもんなのです。
良かったら参考にしてみてください。磯六よりは早く受かったるわ!など踏み台にしていただければ本望です。
ISO的まとめ
今回は簿記の考え方をISOで切取ってみましたが、何事も関連付けることが大事かと思います。
経理部門の人が使うだけでなく営業の人も実際に活用できますし、私生活に当てはめればより簿記の知識は幅広く役立つことでしょう。
余談ですが、収支をまとめた表のことを日本では「損益計算書」と呼び、英語では「Profit and loss」(プロゥフィッアンロス)と言います。
ネーミングの不思議ですが、日本では「損」が先に来ますが、英語では「利益」が先に来ます。
なんだか日本の方がネガティブに感じますね。まぁ日本らしいというか、、、
簿記は英語で「bookkeeping」(ブッキーピンッ)と言います。なんかカクカクしてて数字扱うらしい名前に感じます。
僕は簿記を学んでからというもの、「右手」とか「左足」って言葉は一切使わなくなりましたね。
え、なんて言うのかって?「貸手」と「借足」ですよ。
「右往左往」は「貸往借往」
「ネトウヨ様」は「ネト貸ヨ」様かな。
最初の頃はリシリシって覚えたものです。
コロナ落ち着いたら皆さんで乾杯したいですね。「リシーーー」って🍺
今回のまとめ言葉
「努力をしたらそれを数値化→検証→自然と継続したくなる→三日坊主さよなら 」
今日は長かったですね…書き出すと止まらず。
まだまだ文章力というかブログ力が足りませんね。PDCAを繰り返してスパイラルアップします。
ではでは皆様。この後もお気をつけて。
ジュネーブ磯六
≪監修≫タイムクリック株式会社
コメント